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Friday, February 11, 2011

ルカによる福音 (九、十、十一、十二章)

ルカによる福音
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09:01

イエスは十二人を呼び集め、あらゆる悪霊に打ち勝ち、病気をいやす力と権能をお授けになった。 09:02そして、神の国を宣べ伝え、病人をいやすために遣わすにあたり、 09:03次のように言われた。「旅には何も持って行ってはならない。杖も袋もパンも金も持ってはならない。下着も二枚は持ってはならない。 09:04どこかの家に入ったら、そこにとどまって、その家から旅立ちなさい。 09:05だれもあなたがたを迎え入れないなら、その町を出ていくとき、彼らへの証しとして足についた埃を払い落としなさい。」 09:06十二人は出かけて行き、村から村へと巡り歩きながら、至るところで福音を告げ知らせ、病気をいやした。

09:07ところで、領主ヘロデは、これらの出来事をすべて聞いて戸惑った。というのは、イエスについて、「ヨハネが死者の中から生き返ったのだ」と言う人もいれば、 09:08「エリヤが現れたのだ」と言う人もいて、更に、「だれか昔の預言者が生き返ったのだ」と言う人もいたからである。 09:09しかし、ヘロデは言った。「ヨハネなら、わたしが首をはねた。いったい、何者だろう。耳に入ってくるこんなうわさの主は。」そして、イエスに会ってみたいと思った。

09:10使徒たちは帰って来て、自分たちの行ったことをみなイエスに告げた。イエスは彼らを連れ、自分たちだけでベトサイダという町に退かれた。 09:11群衆はそのことを知ってイエスの後を追った。イエスはこの人々を迎え、神の国について語り、治療の必要な人々をいやしておられた。 09:12日が傾きかけたので、十二人はそばに来てイエスに言った。「群衆を解散させてください。そうすれば、周りの村や里へ行って宿をとり、食べ物を見つけるでしょう。わたしたちはこんな人里離れた所にいるのです。」 09:13しかし、イエスは言われた。「あなたがたが彼らに食べ物を与えなさい。」彼らは言った。「わたしたちにはパン五つと魚二匹しかありません、このすべての人々のために、わたしたちが食べ物を買いに行かないかぎり。」 09:14というのは、男が五千人ほどいたからである。イエスは弟子たちに、「人々を五十人ぐらいずつ組にして座らせなさい」と言われた。 09:15弟子たちは、そのようにして皆を座らせた。 09:16すると、イエスは五つのパンと二匹の魚を取り、天を仰いで、それらのために賛美の祈りを唱え、裂いて弟子たちに渡しては群衆に配らせた。 09:17すべての人が食べて満腹した。そして、残ったパンの屑を集めると、十二籠もあった。

09:18イエスがひとりで祈っておられたとき、弟子たちは共にいた。そこでイエスは、「群衆は、わたしのことを何者だと言っているか」とお尋ねになった。 09:19弟子たちは答えた。「『洗礼者ヨハネだ』と言っています。ほかに、『エリヤだ』と言う人も、『だれか昔の預言者が生き返ったのだ』と言う人もいます。」 09:20イエスが言われた。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」ペトロが答えた。「神からのメシアです。」

09:21イエスは弟子たちを戒め、このことをだれにも話さないように命じて、 09:22次のように言われた。「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日目に復活することになっている。」 09:23それから、イエスは皆に言われた。「わたしについて来たい者は、自分を捨て、日々、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。 09:24自分の命を救いたいと思う者は、それを失うが、わたしのために命を失う者は、それを救うのである。 09:25人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の身を滅ぼしたり、失ったりしては、何の得があろうか。 09:26わたしとわたしの言葉を恥じる者は、人の子も、自分と父と聖なる天使たちとの栄光に輝いて来るときに、その者を恥じる。 09:27確かに言っておく。ここに一緒にいる人々の中には、神の国を見るまでは決して死なない者がいる。」

09:28この話をしてから八日ほどたったとき、イエスは、ペトロ、ヨハネ、およびヤコブを連れて、祈るために山に登られた。 09:29祈っておられるうちに、イエスの顔の様子が変わり、服は真っ白に輝いた。 09:30見ると、二人の人がイエスと語り合っていた。モーセとエリヤである。 09:31二人は栄光に包まれて現れ、イエスがエルサレムで遂げようとしておられる最期について話していた。 09:32ペトロと仲間は、ひどく眠かったが、じっとこらえていると、栄光に輝くイエスと、そばに立っている二人の人が見えた。 09:33その二人がイエスから離れようとしたとき、ペトロがイエスに言った。「先生、わたしたちがここ にいるのは、すばらしいことです。仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」ペトロは、自分で も何を言っているのか、分からなかったのである。 09:34ペトロがこう言っていると、雲が現れて彼らを覆った。彼らが雲の中に包まれていくので、弟子たちは恐れた。 09:35すると、「これはわたしの子、選ばれた者。これに聞け」と言う声が雲の中から聞こえた。 09:36その声がしたとき、そこにはイエスだけがおられた。弟子たちは沈黙を守り、見たことを当時だれにも話さなかった。

09:37翌日、一同が山を下りると、大勢の群衆がイエスを出迎えた。 09:38そのとき、一人の男が群衆の中から大声で言った。「先生、どうかわたしの子を見てやってください。一人息子です。 09:39悪霊が取りつくと、この子は突然叫びだします。悪霊はこの子にけいれんを起こさせて泡を吹かせ、さんざん苦しめて、なかなか離れません。 09:40この霊を追い出してくださるようにお弟子たちに頼みましたが、できませんでした。」 09:41イエスはお答えになった。「なんと信仰のない、よこしまな時代なのか。いつまでわたしは、あなたがたと共にいて、あなたがたに我慢しなければならないのか。あなたの子供をここに連れて来なさい。」 09:42その子が来る途中でも、悪霊は投げ倒し、引きつけさせた。イエスは汚れた霊を叱り、子供をいやして父親にお返しになった。

09:43人々は皆、神の偉大さに心を打たれた。 09:44「この言葉をよく耳に入れておきなさい。人の子は人々の手に引き渡されようとしている。」 09:45弟子たちはその言葉が分からなかった。彼らには理解できないように隠されていたのである。彼らは、怖くてその言葉について尋ねられなかった。

09:46弟子たちの間で、自分たちのうちだれがいちばん偉いかという議論が起きた。 09:47イエスは彼らの心の内を見抜き、一人の子供の手を取り、御自分のそばに立たせて、 09:48言われた。「わたしの名のためにこの子供を受け入れる者は、わたしを受け入れるのである。わたしを受け入れる者は、わたしをお遣わしになった方を受け入れるのである。あなたがた皆の中で最も小さい者こそ、最も偉い者である。」

09:49そこで、ヨハネが言った。「先生、お名前を使って悪霊を追い出している者を見ましたが、わたしたちと一緒にあなたに従わないので、やめさせようとしました。」 09:50イエスは言われた。「やめさせてはならない。あなたがたに逆らわない者は、あなたがたの味方なのである。」

09:51イエスは、天に上げられる時期が近づくと、エルサレムに向かう決意を固められた。 09:52そして、先に使いの者を出された。彼らは行って、イエスのために準備しようと、サマリア人の村に入った。 09:53しかし、村人はイエスを歓迎しなかった。イエスがエルサレムを目指して進んでおられたからである。 09:54弟子のヤコブとヨハネはそれを見て、「主よ、お望みなら、天から火を降らせて、彼らを焼き滅ぼしましょうか」と言った。 09:55イエスは振り向いて二人を戒められた。 09:56そして、一行は別の村に行った。

09:57一行が道を進んで行くと、イエスに対して、「あなたがおいでになる所なら、どこへでも従って参ります」と言う人がいた。 09:58イエスは言われた。「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない。」 09:59そして別の人に、「わたしに従いなさい」と言われたが、その人は、「主よ、まず、父を葬りに行かせてください」と言った。 09:60イエスは言われた。「死んでいる者たちに、自分たちの死者を葬らせなさい。あなたは行って、神の国を言い広めなさい。」 09:61また、別の人も言った。「主よ、あなたに従います。しかし、まず家族にいとまごいに行かせてください。」 09:62イエスはその人に、「鋤に手をかけてから後ろを顧みる者は、神の国にふさわしくない」と言われた。
10:01

その後、主はほかに七十二人を任命し、御自分が行くつもりのすべての町や村に二人ずつ先に遣わされた。 10:02そして、彼らに言われた。「収穫は多いが、働き手が少ない。だから、収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい。 10:03行きなさい。わたしはあなたがたを遣わす。それは、狼の群れに小羊を送り込むようなものだ。 10:04財布も袋も履物も持って行くな。途中でだれにも挨拶をするな。 10:05どこかの家に入ったら、まず、『この家に平和があるように』と言いなさい。 10:06平和の子がそこにいるなら、あなたがたの願う平和はその人にとどまる。もし、いなければ、その平和はあなたがたに戻ってくる。 10:07その家に泊まって、そこで出される物を食べ、また飲みなさい。働く者が報酬を受けるのは当然だからである。家から家へと渡り歩くな。 10:08どこかの町に入り、迎え入れられたら、出される物を食べ、 10:09その町の病人をいやし、また、『神の国はあなたがたに近づいた』と言いなさい。 10:10しかし、町に入っても、迎え入れられなければ、広場に出てこう言いなさい。 10:11『足についたこの町の埃さえも払い落として、あなたがたに返す。しかし、神の国が近づいたことを知れ』と。 10:12言っておくが、かの日には、その町よりまだソドムの方が軽い罰で済む。」

10:13「コラジン、お前は不幸だ。ベトサイダ、お前は不幸だ。お前たちのところでなされた奇跡がティルスやシドンで行われていれば、これらの町はとうの昔に粗布をまとい、灰の中に座って悔い改めたにちがいない。 10:14しかし、裁きの時には、お前たちよりまだティルスやシドンの方が軽い罰で済む。 10:15また、カファルナウム、お前は、天にまで上げられるとでも思っているのか。陰府にまで落とされるのだ。 10:16あなたがたに耳を傾ける者は、わたしに耳を傾け、あなたがたを拒む者は、わたしを拒むのである。わたしを拒む者は、わたしを遣わされた方を拒むのである。」

10:17七十二人は喜んで帰って来て、こう言った。「主よ、お名前を使うと、悪霊さえもわたしたちに屈服します。」 10:18イエスは言われた。「わたしは、サタンが稲妻のように天から落ちるのを見ていた。 10:19蛇やさそりを踏みつけ、敵のあらゆる力に打ち勝つ権威を、わたしはあなたがたに授けた。だから、あなたがたに害を加えるものは何一つない。 10:20しかし、悪霊があなたがたに服従するからといって、喜んではならない。むしろ、あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい。」

10:21そのとき、イエスは聖霊によって喜びにあふれて言われた。「天地の主である父よ、あなたをほめたたえます。これらのことを知恵ある者や賢い者には隠して、幼子のような者にお示しになりました。そうです、父よ、これは御心に適うことでした。 10:22すべてのことは、父からわたしに任せられています。父のほかに、子がどういう者であるかを知る者はなく、父がどういう方であるかを知る者は、子と、子が示そうと思う者のほかには、だれもいません。」 10:23それから、イエスは弟子たちの方を振り向いて、彼らだけに言われた。「あなたがたの見ているものを見る目は幸いだ。 10:24言っておくが、多くの預言者や王たちは、あなたがたが見ているものを見たかったが、見ることができず、あなたがたが聞いているものを聞きたかったが、聞けなかったのである。」

10:25すると、ある律法の専門家が立ち上がり、イエスを試そうとして言った。「先生、何をしたら、永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか。」 10:26イエスが、「律法には何と書いてあるか。あなたはそれをどう読んでいるか」と言われると、 10:27彼は答えた。「『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』とあります。」 10:28イエスは言われた。「正しい答えだ。それを実行しなさい。そうすれば命が得られる。」 10:29しかし、彼は自分を正当化しようとして、「では、わたしの隣人とはだれですか」と言った。 10:30イエスはお答えになった。「ある人がエルサレムからエリコへ下って行く途中、追いはぎに襲われた。追いはぎはその人の服をはぎ取り、殴りつけ、半殺しにしたまま立ち去った。 10:31ある祭司がたまたまその道を下って来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。 10:32同じように、レビ人もその場所にやって来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。 10:33ところが、旅をしていたあるサマリア人は、そばに来ると、その人を見て憐れに思い、 10:34近寄って傷に油とぶどう酒を注ぎ、包帯をして、自分のろばに乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。 10:35そして、翌日になると、デナリオン銀貨二枚を取り出し、宿屋の主人に渡して言った。『この人を介抱してください。費用がもっとかかったら、帰りがけに払います。』 10:36さて、あなたはこの三人の中で、だれが追いはぎに襲われた人の隣人になったと思うか。」 10:37律法の専門家は言った。「その人を助けた人です。」そこで、イエスは言われた。「行って、あなたも同じようにしなさい。」

10:38一行が歩いて行くうち、イエスはある村にお入りになった。すると、マルタという女が、イエスを家に迎え入れた。 10:39彼女にはマリアという姉妹がいた。マリアは主の足もとに座って、その話に聞き入っていた。 10:40マルタは、いろいろのもてなしのためせわしく立ち働いていたが、そばに近寄って言った。「主よ、わたしの姉妹はわたしだけにもてなしをさせていますが、何ともお思いになりませんか。手伝ってくれるようにおっしゃってください。」 10:41主はお答えになった。「マルタ、マルタ、あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している。 10:42しかし、必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。それを取り上げてはならない。」
11:01

イエスはある所で祈っておられた。祈りが終わると、弟子の一人がイエスに、「主よ、ヨハネが弟子たちに教えたように、わたしたちにも祈りを教えてください」と言った。 11:02そこで、イエスは言われた。「祈るときには、こう言いなさい。『父よ、御名が崇められますように。御国が来ますように。 11:03わたしたちに必要な糧を毎日与えてください。 11:04わたしたちの罪を赦してください、わたしたちも自分に負い目のある人を皆赦しますから。わたしたちを誘惑に遭わせないでください。』」 11:05また、弟子たちに言われた。「あなたがたのうちのだれかに友達がいて、真夜中にその人のところに行き、次のように言ったとしよう。『友よ、パンを三つ貸してください。 11:06旅行中の友達がわたしのところに立ち寄ったが、何も出すものがないのです。』 11:07すると、その人は家の中から答えるにちがいない。『面倒をかけないでください。もう戸は閉めたし、子供たちはわたしのそばで寝ています。起きてあなたに何かをあげるわけにはいきません。』 11:08しかし、言っておく。その人は、友達だからということでは起きて何か与えるようなことはなくても、しつように頼めば、起きて来て必要なものは何でも与えるであろう。 11:09そこで、わたしは言っておく。求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。 11:10だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。 11:11あなたがたの中に、魚を欲しがる子供に、魚の代わりに蛇を与える父親がいるだろうか。 11:12また、卵を欲しがるのに、さそりを与える父親がいるだろうか。 11:13このように、あなたがたは悪い者でありながらも、自分の子供には良い物を与えることを知っている。まして天の父は求める者に聖霊を与えてくださる。」

11:14イエスは悪霊を追い出しておられたが、それは口を利けなくする悪霊であった。悪霊が出て行くと、口の利けない人がものを言い始めたので、群衆は驚嘆した。 11:15しかし、中には、「あの男は悪霊の頭ベルゼブルの力で悪霊を追い出している」と言う者や、 11:16イエスを試そうとして、天からのしるしを求める者がいた。 11:17しかし、イエスは彼らの心を見抜いて言われた。「内輪で争えば、どんな国でも荒れ果て、家は重なり合って倒れてしまう。 11:18あなたたちは、わたしがベルゼブルの力で悪霊を追い出していると言うけれども、サタンが内輪もめすれば、どうしてその国は成り立って行くだろうか。 11:19わたしがベルゼブルの力で悪霊を追い出すのなら、あなたたちの仲間は何の力で追い出すのか。だから、彼ら自身があなたたちを裁く者となる。 11:20しかし、わたしが神の指で悪霊を追い出しているのであれば、神の国はあなたたちのところに来ているのだ。 11:21強い人が武装して自分の屋敷を守っているときには、その持ち物は安全である。 11:22しかし、もっと強い者が襲って来てこの人に勝つと、頼みの武具をすべて奪い取り、分捕り品を分配する。 11:23わたしに味方しない者はわたしに敵対し、わたしと一緒に集めない者は散らしている。」

11:24「汚れた霊は、人から出て行くと、砂漠をうろつき、休む場所を探すが、見つからない。それで、『出て来たわが家に戻ろう』と言う。 11:25そして、戻ってみると、家は掃除をして、整えられていた。 11:26そこで、出かけて行き、自分よりも悪いほかの七つの霊を連れて来て、中に入り込んで、住み着く。そうなると、その人の後の状態は前よりも悪くなる。」

11:27イエスがこれらのことを話しておられると、ある女が群衆の中から声高らかに言った。「なんと幸いなことでしょう、あなたを宿した胎、あなたが吸った乳房は。」 11:28しかし、イエスは言われた。「むしろ、幸いなのは神の言葉を聞き、それを守る人である。」

11:29群衆の数がますます増えてきたので、イエスは話し始められた。「今の時代の者たちはよこしまだ。しるしを欲しがるが、ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられない。 11:30つまり、ヨナがニネベの人々に対してしるしとなったように、人の子も今の時代の者たちに対してしるしとなる。 11:31南の国の女王は、裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。この女王はソロモンの知恵を聞くために、地の果てから来たからである。ここに、ソロモンにまさるものがある。 11:32また、ニネベの人々は裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。ニネベの人々は、ヨナの説教を聞いて悔い改めたからである。ここに、ヨナにまさるものがある。」

11:33「ともし火をともして、それを穴蔵の中や、升の下に置く者はいない。入って来る人に光が見えるように、燭台の上に置く。 11:34あなたの体のともし火は目である。目が澄んでいれば、あなたの全身が明るいが、濁っていれば、体も暗い。 11:35だから、あなたの中にある光が消えていないか調べなさい。 11:36あなたの全身が明るく、少しも暗いところがなければ、ちょうど、ともし火がその輝きであなたを照らすときのように、全身は輝いている。」

11:37イエスはこのように話しておられたとき、ファリサイ派の人から食事の招待を受けたので、その家に入って食事の席に着かれた。 11:38ところがその人は、イエスが食事の前にまず身を清められなかったのを見て、不審に思った。 11:39主は言われた。「実に、あなたたちファリサイ派の人々は、杯や皿の外側はきれいにするが、自分の内側は強欲と悪意に満ちている。 11:40愚かな者たち、外側を造られた神は、内側もお造りになったではないか。 11:41ただ、器の中にある物を人に施せ。そうすれば、あなたたちにはすべてのものが清くなる。 11:42それにしても、あなたたちファリサイ派の人々は不幸だ。薄荷や芸香やあらゆる野菜の十分の一は献げるが、正義の実行と神への愛はおろそかにしているからだ。これこそ行うべきことである。もとより、十分の一の献げ物もおろそかにしてはならないが。 11:43あなたたちファリサイ派の人々は不幸だ。会堂では上席に着くこと、広場では挨拶されることを好むからだ。 11:44あなたたちは不幸だ。人目につかない墓のようなものである。その上を歩く人は気づかない。」 11:45そこで、律法の専門家の一人が、「先生、そんなことをおっしゃれば、わたしたちをも侮辱することになります」と言った。 11:46イエスは言われた。「あなたたち律法の専門家も不幸だ。人には背負いきれない重荷を負わせながら、自分では指一本もその重荷に触れようとしないからだ。 11:47あなたたちは不幸だ。自分の先祖が殺した預言者たちの墓を建てているからだ。 11:48こうして、あなたたちは先祖の仕業の証人となり、それに賛成している。先祖は殺し、あなたたちは墓を建てているからである。 11:49だから、神の知恵もこう言っている。『わたしは預言者や使徒たちを遣わすが、人々はその中のある者を殺し、ある者を迫害する。』 11:50こうして、天地創造の時から流されたすべての預言者の血について、今の時代の者たちが責任を問われることになる。 11:51それは、アベルの血から、祭壇と聖所の間で殺されたゼカルヤの血にまで及ぶ。そうだ。言っておくが、今の時代の者たちはその責任を問われる。 11:52あなたたち律法の専門家は不幸だ。知識の鍵を取り上げ、自分が入らないばかりか、入ろうとする人々をも妨げてきたからだ。」 11:53イエスがそこを出て行かれると、律法学者やファリサイ派の人々は激しい敵意を抱き、いろいろの問題でイエスに質問を浴びせ始め、 11:54何か言葉じりをとらえようとねらっていた。
12:01

とかくするうちに、数えきれないほどの群衆が集まって来て、足を踏み合うほどになった。イエスは、まず弟子たちに話し始められた。「ファリサイ派の人々のパン種に注意しなさい。それは偽善である。 12:02覆われているもので現されないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはない。 12:03だから、あなたがたが暗闇で言ったことはみな、明るみで聞かれ、奥の間で耳にささやいたことは、屋根の上で言い広められる。」

12:04「友人であるあなたがたに言っておく。体を殺しても、その後、それ以上何もできない者どもを恐れてはならない。 12:05だれを恐れるべきか、教えよう。それは、殺した後で、地獄に投げ込む権威を持っている方だ。そうだ。言っておくが、この方を恐れなさい。 12:06五羽の雀が二アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、神がお忘れになるようなことはない。 12:07それどころか、あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている。恐れるな。あなたがたは、たくさんの雀よりもはるかにまさっている。」

12:08「言っておくが、だれでも人々の前で自分をわたしの仲間であると言い表す者は、人の子も神の天使たちの前で、その人を自分の仲間であると言い表す。 12:09しかし、人々の前でわたしを知らないと言う者は、神の天使たちの前で知らないと言われる。 12:10人の子の悪口を言う者は皆赦される。しかし、聖霊を冒涜する者は赦されない。 12:11会堂や役人、権力者のところに連れて行かれたときは、何をどう言い訳しようか、何を言おうかなどと心配してはならない。 12:12言うべきことは、聖霊がそのときに教えてくださる。」

12:13群衆の一人が言った。「先生、わたしにも遺産を分けてくれるように兄弟に言ってください。」 12:14イエスはその人に言われた。「だれがわたしを、あなたがたの裁判官や調停人に任命したのか。」 12:15そして、一同に言われた。「どんな貪欲にも注意を払い、用心しなさい。有り余るほど物を持っていても、人の命は財産によってどうすることもできないからである。」 12:16それから、イエスはたとえを話された。「ある金持ちの畑が豊作だった。 12:17金持ちは、『どうしよう。作物をしまっておく場所がない』と思い巡らしたが、 12:18やがて言った。『こうしよう。倉を壊して、もっと大きいのを建て、そこに穀物や財産をみなしまい、 12:19こう自分に言ってやるのだ。「さあ、これから先何年も生きて行くだけの蓄えができたぞ。ひと休みして、食べたり飲んだりして楽しめ」と。』 12:20しかし神は、『愚かな者よ、今夜、お前の命は取り上げられる。お前が用意した物は、いったいだれのものになるのか』と言われた。 12:21自分のために富を積んでも、神の前に豊かにならない者はこのとおりだ。」

12:22それから、イエスは弟子たちに言われた。「だから、言っておく。命のことで何を食べようか、体のことで何を着ようかと思い悩むな。 12:23命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切だ。 12:24烏のことを考えてみなさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、納屋も倉も持たない。だが、神は烏を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりもどれほど価値があることか。 12:25あなたがたのうちのだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。 12:26こんなごく小さな事さえできないのに、なぜ、ほかの事まで思い悩むのか。 12:27野原の花がどのように育つかを考えてみなさい。働きもせず紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。 12:28今日は野にあって、明日は炉に投げ込まれる草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことである。信仰の薄い者たちよ。 12:29あなたがたも、何を食べようか、何を飲もうかと考えてはならない。また、思い悩むな。 12:30それはみな、世の異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの父は、これらのものがあなたがたに必要なことをご存じである。 12:31ただ、神の国を求めなさい。そうすれば、これらのものは加えて与えられる。 12:32小さな群れよ、恐れるな。あなたがたの父は喜んで神の国をくださる。 12:33自分の持ち物を売り払って施しなさい。擦り切れることのない財布を作り、尽きることのない富を天に積みなさい。そこは、盗人も近寄らず、虫も食い荒らさない。 12:34あなたがたの富のあるところに、あなたがたの心もあるのだ。」

12:35「腰に帯を締め、ともし火をともしていなさい。 12:36主人が婚宴から帰って来て戸をたたくとき、すぐに開けようと待っている人のようにしていなさい。 12:37主人が帰って来たとき、目を覚ましているのを見られる僕たちは幸いだ。はっきり言っておくが、主人は帯を締めて、この僕たちを食事の席に着かせ、そばに来て給仕してくれる。 12:38主人が真夜中に帰っても、夜明けに帰っても、目を覚ましているのを見られる僕たちは幸いだ。 12:39このことをわきまえていなさい。家の主人は、泥棒がいつやって来るかを知っていたら、自分の家に押し入らせはしないだろう。 12:40あなたがたも用意していなさい。人の子は思いがけない時に来るからである。」 12:41そこでペトロが、「主よ、このたとえはわたしたちのために話しておられるのですか。それとも、みんなのためですか」と言うと、 12:42主は言われた。「主人が召し使いたちの上に立てて、時間どおりに食べ物を分配させることにした忠実で賢い管理人は、いったいだれであろうか。 12:43主人が帰って来たとき、言われたとおりにしているのを見られる僕は幸いである。 12:44確かに言っておくが、主人は彼に全財産を管理させるにちがいない。 12:45しかし、もしその僕が、主人の帰りは遅れると思い、下男や女中を殴ったり、食べたり飲んだり、酔うようなことになるならば、 12:46その僕の主人は予想しない日、思いがけない時に帰って来て、彼を厳しく罰し、不忠実な者たちと同じ目に遭わせる。 12:47主人の思いを知りながら何も準備せず、あるいは主人の思いどおりにしなかった僕は、ひどく鞭打たれる。 12:48しかし、知らずにいて鞭打たれるようなことをした者は、打たれても少しで済む。すべて多く与えられた者は、多く求められ、多く任された者は、更に多く要求される。」

12:49「わたしが来たのは、地上に火を投ずるためである。その火が既に燃えていたらと、どんなに願っていることか。 12:50しかし、わたしには受けねばならない洗礼がある。それが終わるまで、わたしはどんなに苦しむことだろう。 12:51あなたがたは、わたしが地上に平和をもたらすために来たと思うのか。そうではない。言っておくが、むしろ分裂だ。 12:52今から後、一つの家に五人いるならば、三人は二人と、二人は三人と対立して分かれるからである。 12:53父は子と、子は父と、母は娘と、娘は母と、しゅうとめは嫁と、嫁はしゅうとめと、対立して分かれる。」 12:54イエスはまた群衆にも言われた。「あなたがたは、雲が西に出るのを見るとすぐに、『にわか雨になる』と言う。実際そのとおりになる。 12:55また、南風が吹いているのを見ると、『暑くなる』と言う。事実そうなる。 12:56偽善者よ、このように空や地の模様を見分けることは知っているのに、どうして今の時を見分けることを知らないのか。」 12:57「あなたがたは、何が正しいかを、どうして自分で判断しないのか。 12:58あなたを訴える人と一緒に役人のところに行くときには、途中でその人と仲直りするように努めなさい。さもないと、その人はあなたを裁判官のもとに連れて行き、裁判官は看守に引き渡し、看守は牢に投げ込む。 12:59言っておくが、最後の一レプトンを返すまで、決してそこから出ることはできない。」


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